ことしも終わりですね

いろいろありました。

「楽しい楽しいJ1」とよく言われました。確かにそのとおりですね。「口あんぐり」みたいな対戦相手をたくさん見せていただきましたし、また、時として彼らの大向こうを張れているうちのチームをみて、本当に頼もしくも誇らしく思ったりしたもんです。ずいぶん長いことここに来たかったんだなあ、来たくても来られなかったメンバーもいたよなあ(J2マスターの名をほしいままにした臼井幸平も来期ついに昇格か!!めでたい!!)、と思ったり、満席になってるべスパ(とあえてここでは言いましょう)をみて、ウチのチームが地域にあることの幸せを分け合う人が多くなったことに感動したりもしました。

一方で、来季に向けてはもちろんそんな明るいニュースだけでもないわけで。
イレブンミリオンプロジェクトがスタートして2年間、「昇格」バブルで順調に伸びてきた動員は、来期は確実に伸びが鈍化するか、あるいは落ちるでしょう。それはまあどうしようもない話で。今年がんばった「おもてなし」が、アウェーサポに評価されて「遠征するか」となってくれればいいのですが、しかしまあそれも在関東の一部クラブとの対戦においてしか数的な表現にはなりえないでしょう(質的な問題はそれとは別で、一人でも「山形来てよかったなあ」と思ってくれたらやっぱりとてもうれしい)。不況下で「観光」「旅行」はもっとも先にワリを食う分野でもありますし。結論的には、動員数の下げ幅をどう食い止めるかはもちろん必要だし、それに加えて、下がったなら下がったなりのやり方で収益なり満足度なりスタジアムの雰囲気を作り出していく工夫も必要になるでしょう。身の丈経営というのはそういうことでもあるよね。

また、チームのほうも、来年はより厳しい戦いを強いられるのは確実なわけで。今年ウチより下位に沈んだクラブ、ということは降格したクラブは、けが人なり戦術なりの問題を抱えてやや自滅気味に失速したところばかり、そういう「他人の不幸頼み」がこの先続くとも思えず、また、十分に研究され尽くしたところで開幕を迎えるわけです。多分大丈夫だとは思うけれども、彼がいなくなったとたんに勝てない日々が続いたNo9の契約更新もまだ伝えられておらず、また、怪我と年齢を考えればフル稼働が望めないことを考えても、前線でゲームを作れるプレイヤーがどうしてももう一人必要だと思うのですが、その目処はまだ立たない。今年以上に「点数が取れない」我慢のゲームが続くでしょうね。

でも、そもそもモンテってサポーターも含めてそんなに上昇志向の塊みたいな集団ではなかったはずで、きっとそこが頼みの綱になるんじゃないかな。今日コンビニで「じゃらん」をみたら、「J1戦士ベガルタ仙台の選手が通う店」とかいう特集が組まれてて笑っちゃいましたが(お前らもう宣言したんだから給料上がっても通う店変えるなよ〜wまあこの企画、選手が悪いんじゃないのは十分知ってからかってますが)、そういう方向で営業かけてたら、古河電工ですら2部落ちするこのご時世、いつか確実にドカンとまた沈むときがくるでしょう。

もちろん、勝負事ですから、勝ったほうが楽しいに決まっているわけですが、2010年も、そうではない楽しみを、どんなときでも一緒に浮かれたり沈んだりできる関係を、クラブとサポと、そして地域とが築けたらいいですね。